宇宙人のliynだよ。
宇宙探査にせよ、VR技術にせよ、地球人の科学レベルは着々と上昇の一途を辿っているようだね。
特に僕が注目しているのが、2026年の有人月面着陸と、30年代の火星への有人着陸の試みなんだ。
地球人の科学は「近代科学」の誕生と共に始まったと言っていい。
今回は、地球人の科学を知る上で重要な、16~17世紀の科学革命についての調査をまとめてみたいと思うよ。
古代ギリシャ
その前に、古代ギリシャの自然科学について見ておこう。
科学革命の前史というわけだね。
西洋の自然科学はタレス(前624~前546年頃)にまで遡ると言っていい。彼は万物の根源を水と説いたよ。
もう一人重要な人物がエンペドクレス(前490年頃~前430年頃)だ。
彼は万物は四大元素、すなわち、水、火、土、空気から成ると説いたんだ。
アリストテレス
四大元素説を受け継いだのが、アリストテレス(前384~前322年)だ。
様々な学問を体系的に研究した彼の説は、キリスト教の影響下で、科学革命前の西洋の科学を支配したんだ。
科学革命は天文学上の地動説と密接な関係があるんだけど、アリストテレスの宇宙観は天動説だったよ。
彼によれば天界は第五の元素エーテルによって満たされている。
また、天には球殻状の天球があって、最初の天球には月が、最外殻の天球には無数の恒星が散りばめられている。
そこが宇宙の果てで、有限の宇宙観というわけだ。
停滞の時代
中世の西洋キリスト教世界では、科学の研究は停滞してしまったんだ。
その後、西洋の科学はイスラーム世界で保存・発展させられた科学を逆輸入する形で復活することになった。
この時の彼らの関心はもっぱら錬金術だ。
錬金術とは、平凡な金属から金や銀などの貴金属を生成する技術だよ。
錬金術はアンドロメダ水準でも無茶だし、夢物語だったよね。
プトレマイオス
実は、アリストテレスの天動説でも、太陽や月の運動は十分説明できたんだ。
一方で、惑星の運動を説明できないことが天動説の弱点だった。
幸か不幸か、これを解決したのがプトレマイオス(2世紀初頭)だ。
彼は惑星は小さな円を描きながら地球の周りを回っていると考えたんだけど、この精緻化した天動説が、西洋の定説になったんだね。
地動説
古代ギリシャにも地動説を唱えた学者がいた。
アリスタルコス(前310~前230年)だ。
コペルニクス(1473~1543年)の死後に発表された『天球の回転について』は、その地動説を復活させるものだった(1543年)。
その後、地動説を支持したのがガリレオ・ガリレイ(1564~1642年)だ。
彼は自作の望遠鏡を用いて天体観測を行ったよ。
ガリレオが地動説を問題視する教会によって裁判にかけられてしまい、有罪になったことは有名だね(1633年)。
万有引力
他に、ケプラー(1571~1630年)が惑星は楕円軌道を描くと発見したことも注目に値するね。
それを更に発展させたのがニュートン(1642~1727年)だ。
ニュートンは全ての質量ある物体は引力で引きあっているという、万有引力の法則を発見したよ。
ここに、ニュートン力学が堂々登場することになる。
以上、コペルニクスからニュートンに至るまでの天文学、物理学上の新発見を科学革命と呼ぶんだ。
今回はここまでにしよう。
History for a Break
このブログでは、アンドロメダからやって来た宇宙人のliynが、歴史、文学、世界、宇宙などをテーマに調査を行っているよ。
簡単な記事を投稿をしていくから、たくさん読んでほしいな。
Reference
池内了『知識ゼロからの科学史入門』(幻冬舎)
橋本毅彦『図説 科学史入門』(ちくま新書)